新大公開講座でハラスメント問題についてお話ししました(10月23日)

昨年は国内外共に、ハラスメント問題がかつてないほど取り上げられた1年でした。
セクハラが政財界の問題となったほか、スポーツ界でのパワハラもマスコミでよく取り上げられました。

そんな中、新大の市民公開講座でハラスメント問題についてお話しする機会がありました。

「ハラスメント=嫌がらせ」と訳されることが多いと思いますが、
普段、セクハラやモラハラ(モラルハラスメント)の被害者や、
加害者と言われてしまった方のお話を伺っていると、
加害者に嫌がらせのつもりがないと思われる場合がよくあります。

例えば、上司は部下も自分に好意を持っていると思って(少なくとも嫌がられているとは思わずに)
性的な言動を行っていることが多く、ある日、それをセクハラだと言われると非常に意外に思うようです。
実際には、部下は内心嫌悪しながらも職場の人間関係を壊さないように上司をキッパリ拒むことができず、
笑って受け流そうとすることが多いので、
上下関係のある職場内で性的な言動を行うことには非常なリスクがあるのです。

また、モラハラ加害者は、被害者によかれと思って”アドバイス”しているつもりのことが多くあります。
場合によっては、被害者が”アドバイス”に従わないと、執拗に責めたり、場合によっては暴力をふるったりします。
結局、被害者は必ずしも納得したわけではないものの、
それ以上加害者に何か言われたりされたりするのが嫌なので、加害者の言うことに従うようになっていきます。
したがって、加害者目線では、被害者との関係はうまくいっているように感じるので、
ある日、耐えかねた被害者が例えば離婚調停を申し立てると非常に意外に思うようです。

ハラスメント加害者は社会生活上でストレスを抱えていることが多く、それを被害者の上に立つことで解消しようとしているように見えます。

セクハラやモラハラの被害で苦しんでいる方は、ぜひとやの総合法律事務所までご相談ください。

新潟県弁護士会所属
弁護士 内山 晶