新潟市在住の方はご存知の方が多いかと思いますが、新潟市ではバスの運行再編事業を進めています。

その1つに、ゾーンバスシステムの導入があります。
今までは、バス利用者は、例えば新潟駅前でそれぞれの行き先のバスに乗り、目的地のバス停で降りていました。
ところが、ゾーンバスシステムでは、同じ方面に行く人は、あるポイント(例えば西区青山)まで同じバスに乗り、
そこから先は各自の目的地行きのバスに乗り換えるというシステムになります。

数年前にこのシステムを導入した盛岡市では、いずれかのバスが遅れると乗り換えがうまく行かず、
寒空の下、何十分も乗り換えのバスを待たなければならないようなことが多くなり、
結局ゾーンバスシステムは一部路線を残して廃止される方向のようです。

ただし、オンブズマンが現在裁判をしている件は、ゾーンバスシステムの導入の可否ではなく、
新潟市がゾーンバスシステムの導入に伴い、連節バス(2両編成のバス)を購入しようとしている件です。
ゾーンバスシステムと連節バスはセットではありませんし、盛岡市でも連節バスは使っていません。

オンブズマンが連節バス購入に反対している理由は、連節バスの値段が高すぎる一方、
導入する必要性があまりないからです。
普通のバスは1台2000万円くらいですが、2両編成の連節バスはなんと1億円くらいします。
同じ人数を運ぶなら、普通のバス2台で充分なのです。
そして、連節バスをどうしても買わなければいけないような理由はないというのがオンブズマンの考えです。

市民生活に直接かかわる話題だけに関心も高く、今回の報告会には暑い中40名くらいの方と
報道関係者数名に集まっていただくことができました。

次回の裁判は10月15日午後3時に新潟地方裁判所で行います。
ご興味のある方はお気軽に覗いてみてください。見学にあたって、予約も料金も不要です。

弁護士 内山 晶