今日は国際女性デーです。
世界中でこれにちなんだ様々なイベントが開催されています。
ニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源となり、
1975年、国連によって3月8日が「国際女性デー」として制定されたそうです。
今年の国連事務総長のメッセージをご紹介します。
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「国際女性デー」にあたり、今こそあらゆる女性と女児のために、時計の針を前に進める時です。
自らの望む人生を築き、世界をすべての人々にとってよりよい場所へと変える手助けができるよう、
あらゆる女児に質の高い教育を保証することを通じて。
女性向けの訓練とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)への、大規模な投資を通じて。
ジェンダーに基づく暴力に終止符を打つための、効果的な行動を通じて。
私たちの地球を守るための、大胆な行動を通じて。
社会的保護制度に完全に統合された、ユニバーサル・ケアを通じて。
そして、クォータ制などの的を絞った措置を通じて、
私たち全員が、あらゆる意思決定の場で女性たちの発想、経験、リーダーシップの
恩恵を受けられるようにするために。
ジェンダーの不平等は本質的には、男性優位の世界、男性優位の文化における
権力の問題です。権力の構図をひっくり返さなければなりません。
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世界経済フォーラムが昨年発表したジェンダーギャップ指数ランキングでは、
日本は156か国中120位という非常に低い順位でした。
内容をみると、初等教育や健康衛生面では日本のジェンダーギャップはさほどではありませんが、
高等教育や所得の平等、政治への参画については非常に大きなギャップがあります。
たしかに、女子だからといって小学校に行かせてもらえないことは少ないでしょうが、
男子は東京の大学に行かせてもらえたり浪人させてもらえるのに、
女子は家から通える学校に現役合格しなければならない等はよくあります。
女性の多くは同じ職場の男性よりも賃金が少なく、テレビで見る政治家はほとんど男性です。
ジェンダーの問題は女性だけの問題ではありません。
男性には、ジェンダーについて考えなくて済むということ自体、
大きな特権をもっていることだということに早く気付いてもらいたいと思います。
弁護士 内山晶